de:code 2018 (デコード 2018)

日本マイクロソフトが主催する開発者カンファレンスが毎年東京で開催されます。de:codeです。今年も去年と同じ場所の東京の「ザ・プリンス パークタワー東京」で開催されました。会場の雰囲気などを報告したいと思います。なお、この投稿では基調講演やセッションの内容にはほぼ触れていません。

この投稿では、de:code 2018の雰囲気を伝える内容に特化しています。基調講演やセッションの内容については、この投稿の最後にあるリンクなどを参考に別のサイトを参照してください。

マイクロソフトの開発者向け会議でde:codeという名称では日本のみで開催されます。他の地域では別の名称です。日本で開催されるde:codeは今年で5回目の開催となります。

de:codeに参加するためには事前申し込みが必要で、さらに参加費も必要です。参加費は、80,000円です。ただし、早く申し込むと早期申込割引があり、68,000円でした。

日程

さて、今年のde:code 2018は、以下の日程で開催されました。

Day 1
5月22日(火)
基調講演 (08:30-12:30)
セッション (13:00-18:00)
EXPO (12:00-18:30)
立食パーティー (18:30-20:00)
Day 2
5月23日(水)
セッション (09:30-18:30)
EXPO (09:00-18:50)

基調講演では、これからの方向性や新しい製品・新しい技術などが紹介されます。

セッションでは、基調講演で新しく発表されたものも含め、掘り下げた内容や技術情報など詳しい内容の説明があります。

また、期間を通して、ホールでExpoを行っており、スポンサーのブースやHoloLensの体験用のブースがあり、技術説明・展示をしていました。

基調講演 Transforming Intelligence

メインのスピーカは、Julia Liuson (女性), Julia White (女性), Lorraine Bardeen (女性), Takuya Hirano (男性, CEO), Katsura Ito (女性) でした。

基調講演 登壇者

その他に数人のデモ要員(女性)が登壇しました。今回のde:codeでは、デモ要員も含め基調講演に登壇した人は日本マイクロソフトのCEO以外は全員女性でした。女性の活躍を強調した演出となっていました。EXPO会場にもWomen In Technologyラウンジ(男性も入場可能。女性中心とした発表する場を兼ねている)を用意するなど意気込みが感じられました。

基調講演は、去年と同じく、日本マイクロソフトの執行役員 常務 デジタルトランスフォーメーション事業本部長である伊藤 かつら さんから、基調講演が開始しました。内容的には、AI(人工知能)、Azure、および、Buildでのトピックなどでした。Buildのトピックをそのままのものもありましたが、日本向けに編集されているものも多くありました。

セッション

二日間で約170のセッションが用意されていました。セッションの詳細はこちら(マイクロソフトのサイト)にあります。セッションはRoom AからRoom Qまでの17の部屋で複数が同時進行で開催されます。興味のあるセッションに参加する形になります。Buildでは1セッションは75分でしたが、de:codeでは、1セッションは50分でした。

Build 2018のセッションとの比較ですが、規模の違いでセッション数は確実に少ないです。また、Buildでは経験者でないとわからないような中身が濃いセッションも多数ありましたが、de:codeでは、聴講者に高度な技術・知識を要求するようなセッションは、あまりなかったと思います。

セッション-井上 章

セッションの会場は、上記の写真のように前面に大きなスクリーンと登壇者のステージがあります。この写真は、日本マイクロソフトの 井上 章 さんのセッションでの一場面です。

立食パーティー

de:codeでは、毎年、参加者と参加者間、参加者と登壇者間の親睦を深めるための場として、セッションが終わった後に、一日だけ立食パーティーが開催されます。今年はDay 1の夜に開催されました。

司会が進行していない、歓談中・飲食中は、女性のDJの方が音楽を流していました。

司会者が進行しているときには、アメリカから来たマイクロソフトの人のスピーチ、HoloLensのアプリのアワードの発表、くじ引き大会などがありました。

食事はこんな感じでした。

上記は用意された食事の一部でこれ以外にもいろいろありました。

パーティーの最後には、基調講演、セッションの登壇者が全員、ステージに上がってきました。

登壇者全員集合

左にいる3人の女性は、基調講演でデモも担当していました。

基調講演でのデモ要員(全員女性)

「ちょまど(千代田まどか)」さんもいますね。

ちょまどさんは、セッション(AD08:App Development 「Visual Studio App Center でモバイルアプリ開発/運用サイクルを高速化させよう!」)のスピーカーでもあります。ちょまどさんのセッションで基調講演の担当者の裏話がありました。事前に「基調講演担当者は、ホテルを予約するように」と言われていたそうです。「なぜ?」と思っていたとのこと。しかし、前日のリハーサルが夜中まで続きその理由がわかったとのこと。電車で帰宅できない時間になることが想定されていたんですね。

そして、パーティーの最後は、みんなで、気合を入れておしまい。

LOVE to CODE

EXPO

Expoでは、スポンサーのブースやHoloLensの体験用のブースがあり、技術説明・展示をしていました。会場は2会場(Area 1, Area 2)ありました。

Microsoft Build 2018では、マイクロソフトのエンジニアがマイクロソフトの各種技術の説明をするブースが多数ありました。しかし、de:codeではAzureの相談ブースがあるくらいでした。日本でマイクロソフトの各種技術の展示をするためには、技術を説明でき、かつ、技術質問にも対応できるマイクロソフトのエンジニアが足りないのでしょう。技術質問に対応するには、その技術に直接関係しているエンジニアでないと難しいので。

ただ、各セッションの登壇者に質問できるAsk The Speakersというブース(別の部屋)は設けられていました。このブースでは、セッションが終わった後、参加者が登壇者に質問できるように、登壇者が待機しています。ただ、セッションが終わった直後だけなので、質問があったら、セッションが終わってすぐに行く必要があります。次のセッションが始まるころには、質問者がいなくなった登壇者は、このブースからいなくなってしまいます。

Area 1

Area 1では、いろいろな会社が展示を行っていました。EXPO Area 1の雰囲気はこんな写真の感じです。

各社展示の中でFixerの展示では、Day 1は 塚あさな(SKE48) さん、Day 2は 野澤玲奈(AKB48) さんが展示の説明をしていました。一日目は撮り忘れましたが、二日目は写真を撮りました。

ただ、このFixerの展示だけが特別で、ほかの会社の展示では、アイドルが説明しているということはなかったです。

Area 2

Microsoft HoloLens

Area 2は、「Windows Mixed Reality Solution Experience」と題するMicrosoft HoloLensの体験ブースと「Microsoft 展示」の

  • Accessibility – Telewhellchair
  • Women In Technology ラウンジ
  • Windows 10

のブースがありました。

HoloLensの体験ブースでは、マイクロソフトを含め7種類の体験が用意されていました。HoloLensの体験をするためには、時間指定の整理券を入手する必要がありました。整理券の時間は15分刻みとなっており、実際の体験時間は10分から14分くらいです。マイクロソフトブースの整理券は早々に無くなるので、朝から並ぶ必要がありました。

HoloLensの体験一覧

私は、Day 1は株式会社積木製作、Day 2はマイクロソフトと二つの整理券を入手でき、その二つの体験をしました。

株式会社積木製作では「シミズドリームホロビューア」と「安全体感VRトレーニング」のコンテンツが用意されていました。「シミズドリーム」についてはリンクを参照してください。この「シミズドリーム」をHoloLensでいろいろな角度から見たり、近づいてみたり、覗きあげてみたり、などの体験ができました。「安全体感VRトレーニング」では、ビルでの作業現場で高い足場から落ちないように安全に作業するためのトレーニング用の体験でした。

マイクロソフトのコンテンツは、「Microsoft Layout」と「Microsoft Remote Assist」のコンテンツが用意されていました。しかし、一つの整理券で両方は体験できず、私は、後者の「Microsoft Remote Assist」の体験をしました。写真を撮りましたが、ホログラム映像が重畳されていないと何のことだかわかりませんね。

この体験では、真ん中のパイプに異常が発生しているので遠隔のサポートしていくれる人とともに問題を解決するシナリオです。たとえば、パイプの左側に説明のドキュメント(ハンドルの向きが正しい映像など)、右側に遠隔でサポートしてくれる人の映像のように任意の場所に仮想オブジェクトを固定することができます。真ん中のパイプには、具体的な操作対象の位置が矢印で重畳されます。指示に従って、ハンドルの位置(向き)を修正し、パイプの上部のふたを開けます。声の指示に対応する具体的な場所が矢印で重畳されたり、正解の写真がそばにあると、迷うことなくまっすぐゴールに向かうことができます。

このArea2の中央には、プレゼンをするステージとして、Women In Technologyラウンジがありました。ここは、「女性エンジニアのためのネットワーキングの場として利用できる」というコンセプトのようです。上記のリンク先の文章を引用すると

セッションに登壇する女性スピーカーや日本マイクロソフトで活躍する女性エンジニアたちが交代で、気軽にその場で質問できるトークタイムをご用意しています。女性エンジニアの皆様はもちろんのこと、女性エンジニアのキャリア開発に興味がある方もぜひご参加ください。

とのこと。コーヒーやスナックが置いてあり、くつろいでトークタイムに参加することができます。すいません。ラウンジそのものの写真は撮り忘れました。

スタンプラリー

今年はスタンプラリーがありました。スタンプラリーに参加するには、de:code 2018のアプリが必須です。アプリは、iOS, Android, Windows 10 PC/Mobileとすべてのスマートフォンで提供されていました。ちなみにBuildのアプリはiOS, Androidしか提供されていませんでした。3つのプラットフォームへの対応は、アプリを別々に開発したのではなく、Xamarin.Formsで作成されているようです。

スタンプラリー

EXPO会場やショップ会場にスタンプがあり、それをde:code用の専用アプリのカメラで撮影し、オブジェクト認識させて、認識できればスタンプが付きます。オブジェクト認識するところには、Microsoft Azure のCognitive Services が使われていると思います。Custom Vision APIですかね。

スタンプラリーは、Day 1とDay 2に分かれていて、Day 1とDay 2では、スタンプのある場所が変わります。

スタンプラリー

スタンプラリーは、5個のスタンプを集めれば完成です。

1日目のスタンプは、以下の写真の通りです。すべてがアイコン風で認識しやすいようにしているのかと思いました。

スタンプラリー Day 1

しかし、二日目のスタンプでは、HoloLensのスタンプが、アイコン風ではなく実際の写真でした。このスタンプも問題なく認識しました。

スタンプラリー Day 2

スタンプを集めると以下のような転写シールがもらえました。左側がDay 1のスタンプラリーのノベルティで、右側がDay 2のノベルティです。

スタンプラリーの賞品

ショップ

会場には、マイクロソフトのグッズを販売するマイクロソフトショップと、技術系の書籍を販売する日経BPのショップがありました。

書籍ショップ

日経BPのショップでは、10%の割引で販売していました。

マイクロソフトショップ

マイクロソフトショップでは、首掛けストラップやカップ、Tシャツ、かばん、ボールペンなどいろいろありました。

アンケート

基調講演やセッションに参加するとde:code専用アプリにアンケートが送信されてきました。すべてのアンケートに答えると、最後に、記念品がもらえました。

アンケートの記念

3種類(micro USB, USB Type-C, Lightning)の形状に対応した格納式充電ケーブルでした。

ランチとリフレッシュメント

Day 2 ランチ
Day 1 ランチ

昼の時間帯のセッションは、ランチセッションとなっていました。ランチセッションの会場に入場した時にランチはがもらえました。こんな感じの弁当でした。

また、リフレッシュメントとして、ミスタードーナツのドーナツが2個もらえるコーナーやドリンクがもらえるコーナー、「ネスレ ウェルネス」の宣伝を兼ねてネスレのコーヒー・抹茶がもらえるコーナーがーありました。

ミスタードーナツが2個入り

今年のde:codeは、こんな感じでした。

なお、基調講演の内容やセッションの内容には触れませんでした。それらの情報は、いろいろな方が発信していると思うのでそちらを参照していただくか、マイクロソフトが公式に公開している資料や映像を参照してください。ただ、現時点(2018/05/28時点)では、ビデオやスライドへのリンクがまとまった一覧は公開されていないようです。

(2018/06/01 追記)

基調講演のビデオはこちらに一般公開されました。
セッション内容は参加者向けにこちらに公開されました。現在のところ一般公開はされていないようです。

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