Microsoft IoT OpenHack

Microsoft IoT OpenHackに参加してきました。その概要をお伝えしたいと思います。Microsoft IoT OpenHackは、以下の日程で開催されました。

2018年05月24日(木) 09:30-17:30
2018年05月25日(金) 09:30-17:30
2018年05月26日(土) 09:30-15:00

会場

TABLOID

会場は、TABLOIDというレンタルスペースです。

TABLOID

このスペースは、もともと新聞社の印刷工場であったものをリノベーションしたようです。なので、タブロイドという新聞判型(およそ285×400mm (11¼×15¾インチ)前後の判型の名称)の名前から由来した名前になっているのでしょう。

中に入ると受付があり、会社名と名前を告げればバッチをもらえました。受付の後ろ側にはOpenHackの看板がありました。

OpenHack board

コンクリートの壁の廊下を何回か曲がって歩いていくと、RESTROOMとかかれたトイレがあり、その横には、SHOWER ROOMという扉もありました。このレンタルスペースは、徹夜のハッカソンもできますね。さらに、何回か曲がって廊下を歩いていくと、右手に会場がありました。

OpenHackルーム

OpenHack会場(前側から)

かなり奥に長い部屋です。レンタルスペースとしてリノベーションする前の印刷工場のときはこの場所に大型の輪転機(新聞を印刷する機械)があったのでしょう。

3列×8列で24チーム分のテーブルがありました。各テーブルには、LANケーブル6本、液晶モニター一台、ホワイトボード一台、筆記用具などがあり、チーム内で議論・検討・設計するためには必要十分の設備がありました。部屋の前方(この写真を撮った時の後ろ側)にはプロジェクターと大スクリーンがありました。

この写真の一番奥側からスクリーン側を撮った写真はこちら。

OpenHack会場(後側から)

ランチのときに撮影したので、テーブルの上には弁当があると思います。

ランチ

ちなみに、各日のランチは弁当で以下の内容でした。

OpenHack ランチ(1日目)
OpenHack ランチ(2日目)
OpenHack ランチ(3日目)

今半、崎陽軒、なだ万と有名どころの弁当ばかりでした。

また、二日目のOpenHackの終了後には、別の部屋で、スナック、軽食、飲み物などを用意していただき、参加者との懇親会を用意していただきました。

IoT OpenHack

今回のOpenHackは、IoT OpenHackという名前なので、もちろんIoTに関したものとなります。このIoT OpenHackは、日本だけでなく各国で行われているようです。日本が終わった後は、インドで行うと言っていました。そのため、「今回のIoT OpenHackについてブログ等を投稿するのは問題ないが、課題を直接公開するの避けてください」とお願いされました。課題内容は機密情報ではないが、インドで行うときのネタバレになってしまうからとのこと。

今回のOpenHackでは、参加者5-6人で1チームを構成し、全体で24チームありました。全体でおおよそ130人くらいです。マイクロソフトの担当者が3チームごとに1人くらいの割合でついてくれました。また、チームは、事前に主催者側で編成されていました。

これだけ大規模のOpenHackだと日本のIoT担当エンジニアだけでは、とても足りないとのこと。そのため、今回のOpenHackのマイクロソフトのIoTチームは、世界のマイクロソフトからエンジニアを集めたとのこと。そのため、英語しか話せないマイクロソフトのエンジニアも多数いました。マイクロソフトも通訳を一人だけ用意していたようですが、一人では足りず、英語で通じる人がいるチームでは、ほぼ英語で進みました。

de:code 2018の参加者には、4月くらいに、このIoT OpenHackへの招待メールが来ました。参加費は無料とのこと。私もその招待メールからこのOpenHackに申し込みました。1日目に会場に来た時、参加者が100人以上いたので、「de:code 2018の参加者は、こんなにも参加しているんだ。みんな、デベロッパーだなぁー」っと勝手に感心していました。

ところが、3日目にマイクロソフトの人に聞いたところ、このOpenHackの参加者は、de:code 2018の参加者の希望者、および、マイクロソフトのIoTチームから招待を受けた会社から参加した人です。そして、21チームくらいは、IoTチームから招待を受けた会社、残り3チームがde:code 2018からの参加者とのこと。IoTチームから招待を受けた会社は数人で来ているので、ほとんどの場合、会社ごとにチーム編成をしたとのこと。チームがいろいろな会社の人で構成されているのは、de:code 2018経由で招待を受け、参加した人たちで、3チーム程度とのこと。参加費が無料なので、de:code 2018の参加者がいっぱい来ていると思いましたが、実際のところはde:code経由の参加者はあまり多くありませんでした。

概要

OpenHackでは課題を与えられ、チーム内で協力して、それを順番に達成していきます。課題の全体背景は以下の通りです。実際の課題概要からの引用です。

ラジコン飛行機で有名なWingtip Toys株式会社は、テーマパーク運営の新たなベンチャービジネスに乗り出しました。主な目的は、テーマパークを通じておもちゃ事業と顧客との結びつき強めることです。現在のところ、ローラーコースターがこのテーマパークの主な乗り物となっています。
Wingtip Toysはデータ収集を試みます。例えば、何人テーマパークに訪れているのか、ローラーコースターはどれくらい顧客満足度が高いのか、保守点検のための停止期間を最小化できているか、などのデータです。 第1ステップは、来訪者数を把握することです。何時に何人が入場し、何時に出場し、何時間テーマパークに滞在したかを把握しようとしています。Wingtip Toysは、紙のチケットを入場に使用しています。 第2ステップは、ローラーコースターに関するデータを収集することです。例えば、保守に関わるデータや乗員数です。収集したデータからローラーコースターの利益を把握し、運営改善に努めたいと考えています。興味深い事実は、ローラーコースターにおける写真の販売が利益の大部分を占めていることです。
Wingtip Toysは、これらの収集したデータを将来的にはマーケティング分析に生かしていきたいと考え、あなたのチームを雇いました。

この概要をベースに、課題1、課題2、課題3a、課題3b、課題4とありました。課題3については、aまたはbを選択します。初めからすべての課題が見えているわけではありません。すなわち、課題1を完了して、はじめて課題2を見ることができます。

課題3aは、マイクロソフトのIoTチーム曰く、「サーバー側の準備にも時間がかかるので、やるなら早めに言ってくれ。課題の達成も、俺たちがやっても、10時間くらいかかるぞ」と英語で言ってました。経験者が10時間もかかかる課題だとすると、期間内に終わらないと思い、私のチームは課題3bのほうを選択しました。

課題が完了したかどうかは、自分のチームを担当するマイクロソフトのエンジニアにチームで説明をし、完了したと認めてもらえると完了したことになります。

各課題の大まかな内容は、

  • 課題1は、IoT Hubにデータを送信してみる課題
  • 課題2は、IoT EdgeデバイスからIoT Hubにデータを送信する課題
  • 課題3は、IoT Hubからのデータを処理して、保存して、可視化までする課題
  • 課題4は、IoT Edgeデバイスからのアラートを検出するような課題

でした。今後、同じ内容のIoT OpenHackをインドでも開催するため、詳細については、「公開しないでください」とお願いされていますのでこの投稿では触れません。

課題を解決するために、チーム内では、ホワイトボードに書いて検討したり、PCを液晶モニターにつないで、いろいろ検討して進めました。

ホワイトボード

今回のOpenHackでは、Azureを使ったIoT Edgeデバイスの制御やデータの取得・処理・保存・可視化など、IoTのシステムの開発に必要な基本技術を習得することができました。また、de:code 2018の参加者のチームであったので、知らない人とチームが組め、ネットワークを広げることができました。

 

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