Windows 7からアップグレードしたWindows 10でいつの間にか電源が入っている問題1-原因編

最近、久しぶりにWindows 7からWindows 10にアップグレードしました。アップグレードは成功したのですが、「スリープ」や「休止状態」状態にしておいたのに、いつの間にか電源がはいっていることがあります。そこで、この問題を解決します。今回は原因編です。実はこの「いつの間にか電源が入っている問題」は以前に別のPCをWindows 8.0やWindows 8.1、Windows 10にアップグレードした時も発生していました。

ノートPCのバッテリーを満充電にしておき、カバンに入れて外出します。ところが外出中になんかカバンが温かいのです。カバンを開いてみると、PCに電源が入っており、冷却用ファンがものすごく回転して唸っています。ファンが最高速で回転したとしても、カバンの中では換気できるわけはなく、PCがほっかほかの状態です。そして、PCの液晶を開いて状態を確認すると、満充電したはずのバッテリーが残容量はほとんどないのです。充電しないと使えない、、、。電源が入っていることより、バッテリーの残容量がほとんどないのが非常につらい。

当時は、この問題が頻繁に発生して非常に困っておりました。いろいろPCの状態を調べていると、やっと問題がわかり解決に至りました。

そのノートPCは現在も使用していますが、それ以降、同じ問題に遭遇しておらず、この問題自体を忘れていました。最近Windows 7からWindows 8.1を経由してWindows 10にアップグレードしたPC(はじめに問題が発生したものとは別のノートPCです)を久しぶりに取り出しました。

だいぶ前のWindows 10を最新版のWindows 10 1803にアップグレードし、必要なアプリを追加インストールしました。そして、休止状態にしてデスクの上に放置しました。しばらくして、デスクに戻ってきたら、PCの電源が起動しているのです。あれっ、電源を落とし忘れたかなぁーと、もう一度、休止状態にします。

しかし、次の日にデスクの上のノートPCを見たら、また電源が入っているではないですか。

「あれっ、この現象は以前に遭遇したことある」と思い出したのです。

思い出したら簡単です。同じ対処をすればよいのです。当時の原因は以下の通りでした。

  • タスクスケジューラー経由でPCが起動されている
  • タスクスケジューラーに問題となるスケジュールタスクがある
  • 問題のタスクは、休止状態やスリープを指定時刻に解除する設定(PCが起動する設定)になっている

原因がわかれば対処は簡単で、問題のスケジュールタスクを無効化すればよいです。

前回も今回も同じスケジュールタスクが原因でした。Windows Media Centerの毎日実行されるタスクでした。ほとんどのスケジュールタスクは、タスクの指定時刻にPCが起動しているとき、または、タスクの指定時刻以降にPCを起動したときに実行されるものが多いです。休止状態やスリープを解除して実行されるタスクは少ないです。

ところが、このWindows Media Centerのスケジュールタスクは、タスクの指定時刻にPCが起動していなかった場合、休止状態やスリープ状態を強制的に解除して実行するタスクとなっていました。

これにより、ユーザーの意図しないところでPCの電源がONになっていました。

ところでWindows Media Centerとは何なのでしょうか?

Wikipediaによると

この機能はMicrosoft Windows XP Media Center Editionより実装されている総合エンターテイメントソフトウェアである。特徴として、通常のWindowsデスクトップと異なりグラフィカルなブルースクリーンの元で画像管理やビデオ・DVD・音楽再生を可能にするものである。また、テレビ放送の受信に対応するキャプチャーカードがMedia Centerに対応していれば、同ソフトウェア内でテレビ放送の受信・録画も可能になる。

基本的にはWindows Media PlayerWindows Explorerにおける画像・ファイル管理をMedia Centerが代替的に行うような形だが、Media Centerに対応するリモコンがあれば機器から直接的にパソコンを操作することも可能である。従って、Media Centerがインストールされたメーカー製のプリインストールパソコンの一部(テレビ放送に対応したもの)は最初からメーカーが開発したリモコンを付属していることも多い。なおリモコンを使わずとも、マウスキーボードで直接操作することも可能である。

です。

Windows Media Centerは、Windows 7までのWindowsでは、Windowsのエディションによって存在していました。そしてWindows 8.0でOSの一部の機能としては廃止されたため、Windows 8.0以降のWindowsには存在しません。いちようWindows 8.0/8.1ではAddonとしては追加可能でした。Windows 10においては、Addonとしても追加ができなくなり、完全に廃止されました。

具体的にはWindows Media Centerは一般向けの以下のWindowsで利用が可能でした。

  • Windows XP Media Center Edition
  • Windows Vista Home Premium
  • Windows Vista Ultimate
  • Windows 7 Home Premium
  • Windows 7 Professional
  • Windows 7 Ultimate
  • Windows 8 + Windows 8 Media Center Pack
  • Windows 8.1 + Windows 8 Media Center Pack

Windows 10にアップグレードするとWindows Media Centerはアンインストールされるのですが、タスクスケジューラーのタスクは削除されないようです。

この残されて必要のないWindows Media Centerのスケジュールタスクは、タスクの指定時刻にPCが起動していなかった場合、休止状態やスリープ状態を強制的に解除して実行するタスクです。そのため、PCが起動してしまうのです。ただ、PCが起動してもWindows Media Centerがアンインストールされているため設定されているプログラムが存在しないため、タスクは何もプログラムを実行しません。

完全に無駄の振舞となっています。

というわけで解決方法は、この必要のないスケジュールタスクを無効化もしくは削除することです。

スケジュールタスクの削除の方法は次回に説明します。

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