レンタルサーバーのデータ移行方法を検討 (お名前.com レンタルサーバーRSプラン)

前回の投稿でレンタルサーバーを乗り換えることを検討しました。しかし、レンタルサーバーをSDプランからRSプランに乗り換えるには、データの移行方法を考える必要があります。今回はその方法を検討します。

移行すべきデータ

SDプランのレンタルサーバーで現在我々が運用している機能は以下の通りです。

  • ホームページ (WordPressを利用)
  • データーベース (WordPressが使用)
  • 電子メール

レンタルサーバーを乗り換えるときは、これらのデータが移行できることが大前提です。ところが、お名前ドットコムのレンタルサーバーのFAQに記載があります。

【レンタルサーバー】「SDプラン」から「RSプラン」への乗換えは可能ですか?

データ移行に関して、このFAQの最後の方に記載されています(2019年9月時点の情報)。

※サーバー上のデータは自動移行されませんのでお客様にてデータ移行作業やメールアカウントの設定作業が再度必要となります。

お名前.com ヘルプサポート

この情報によると、お名前ドットコムのレンタルサーバーでは、データの移行を行ってくれません。そのため、データの移行方法を独自に考える必要があります。

RSプランのデータ移行機能

WordPress
他社サーバーから
簡単引っ越し

RSプランの特徴として、他のサイトからのWordPressのデータ移行機能があります。「かんたん引越し機能」といいます。シンプルなWordPressのサイトの場合、この機能を使ってデータ移行ができるようです。

この「かんたん引越し機能」の注意事項が、お名前ドットコムのレンタルサーバーのサイトにありました。

かんたん引越し機能を使う前の確認事項

これによると、「かんたん引越し機能」にはいくつかの制限事項があります。以下のサイトは移行できないと記載されています。

  • WordPressのバージョンが3.8.5より古いサイト
  • PHPのバージョンが5.3より古いバージョンを利用しているのサイト
  • マルチサイト機能を使用したWordPress
  • ダッシュボードログイン時に二段階認証(ロボット認証)を行っているサイト
  • プラグインインストール時にFTP情報を必要とする設定のWordPress
  • WordPress.comからの移行
  • ダッシュボードから画像投稿が出来ないサイト

この中に「マルチサイト機能を使用したWordPress」と記載があります。このサイトは、マルチサイト機能を使用しているため、「かんたん引越し機能」を使うことができないことになります。

実際に、「かんたん引越し機能」を使ってみましたが、マルチサイト機能を使用していたため、移行エラーになりました。やはり、別のデータ移行方法を考える必要があります。

独自のデータ移行方法を検討する

ここでは、WordPressのプラグインを使わずに、データを移行する方法を考えます。 WordPressを使って、ホームページを作成している場合、カスタマイズされたデータは、特定のフォルダーとデータベースに存在します。

ホームページ(WordPressを利用)

WordPressを使って、ホームページを作成している場合、データベース以外には、以下のファイル・フォルダーにカスタマイズしたデータが存在します。

  • wp-config.php ファイル
  • wp-content/plugins フォルダー
  • wp-content/themes フォルダー
  • wp-content/uploads フォルダー

これらは、WordPressをインストールしたフォルダーにあります。お名前ドットコムのレンタルサーバーのSDプランの場合、サイトフォルダーのwpフォルダーに存在します。

また、.htaccessファイルをカスタマイズしていればこれも必要となります。このファイルは、サイトフォルダーに存在します。

これらのファイル・フォルダーのバックアップを保存し、新しいサーバーで展開し、必要な設定変更をすれば、データベース以外のデータを移行することができます。

データベース(WordPressが利用)

データベースは、移行前のサーバーからデータベースをエクスポートし、移行後のサーバーにデーターベースをインポートすれば移行できます。

ただし、データーベースのエクスポート・インポートには、ツールが必要となります。この用途にはphpMyAdminが利用できます。

お名前ドットコムのレンタルサーバーのSDプランの場合、標準ではphpMyAdminを利用できません。しかし、自分でインストールすれば利用できます。インストール手順もお名前ドットコムにあるので、それに従ってインストールすれば利用できます。

お名前ドットコムのレンタルサーバーのRSプランの場合、標準で利用できるようになっています。

そのため、SDプランのレンタルサーバーから、RSプランのレンタルサーバーへのデータベースの以降は問題なくできそうです。

電子メール

電子メールは、レンタルサーバーの提供側(お名前ドットコム側)で仕組みが用意されていない場合、どうしようもないです。

SDプラン・RSプランともに、SSHなどのコンソール経由で、メールボックスにアクセスする手段が用意されていません。そのため、サーバー上で手動でバックアップを取得することも、手動でバックアップを戻すこともできません。

しかし、一つ手段があることがわかりました。

SDプラン・RSプランともに、メールには、IMAPでアクセスできます。これを利用すると、IMAP経由ですべてのメールをSDプランのサーバーからダウンロードし、IMAP経由ですべてのメールをRSプランのサーバーにアップロードすれば、メールの移行ができます。

そのためには、複数のアカウントをサポートしているメールクライアントアプリが必要です。たとえば、Mozilla Thunderbirdであれば、その条件を満たしています。


レンタルサーバーのデータ移行の方針は決まったため、次回はこの方針に従ってプラン変更(SDプランからRSプラン)&データ移行をしたいと思います。

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