この3年くらいは、 Windows 10のバージョン番号は、YY03かYY09で(YYには西暦の下二桁の数字)です。バージョン番号の月の下旬から翌月の初旬に完成します。Windows 10 1909も18363.418が最終版となり完成しました。
完成したことはWindows Insider Programのブログ(英語)に記載されています。このバージョンにつけられた名前はNovember 2019 Updateとなります。
Windows 10 1909 は完成したものの、Windows Insiderではない一般ユーザーにはまだ公開はされていません。
サブスクライバーダウンロードのisoファイル
Visual Studio サブスクライバーとは、マイクロソフトとサブスクライブ契約したユーザーのことです。以前はMSDNサブスクライバーと呼ばれていました。Windows向けの開発者の多くは契約することが多いと思います。
Visual Studio サブスクライバーであれば、Visual Studioだけでなく、開発用・検証用にWindowsのisoファイルがダウンロードできます。
Visual Studio サブスクライバー ダウンロードサイトには、2019年10月17日にWindows 10 1909のisoファイルがダウンロードできるようになりました。このダウンロードサイトには、ここ3年くらいはWindows 10のPreview版のisoファイルが置かれたことはありません。置かれるisoファイルは正式リリース版のWindows 10のみです。このサイトにWindows 10 1909のisoファイルが置かれたということは、完成したことに間違いないようです。
ダウンロードできるisoファイル名は、日本語版(x64/x86)・英語版(x64/x86)は以下の通りでした。
- ja_windows_10_consumer_editions_version_1909_x64_dvd_b8de58ff.iso
- ja_windows_10_consumer_editions_version_1909_x86_dvd_8ca250f2.iso
- en_windows_10_consumer_editions_version_1909_x64_dvd_be09950e.iso
- en_windows_10_consumer_editions_version_1909_x86_dvd_10bde8bb.iso
同じisoイメージで、Home/Professional/Workstationのエディションがインストールできます。
実際、このサイトからisoファイルをダウンロードして、Windows 10 1909 Proをクリーンインストールしたら、ビルド番号は196363.418でした。そのため、最終リリースビルドは19363.418で間違いありません。
Windows 10 19H2のリリース
Windows 10 1909のInsider PreviewビルドであるWindows 10 19H2を振り返ってみたいと思います。今年のWindows 10 19H2(1909)のInsider Previewのリリースをまとめてみました。ringの違いについては、前回の投稿を参照してください。
Windows 10 1903がリリースされた以降、プレビュービルドのリリースは、19H2と20H1向けに分かれました。Fast ringは、Windows 10 20H1用となりました。そのため、Windows 10 19H2用のringは、Slow ringとRelease Preview ringとなります。
ビルド番号、公開日(Slow ring/Release Preview ring)、変更・改善点・修正、既知の問題の順です。また、太字はisoファイルでも公開されたベースとなったビルドとなります。
ビルド番号 | 公開日 (Slow ring) | 公開日 (Release preview ring) | 一般的な変更、 改善点、修正 (General changes, improvements, and fixes | 既知の問題 (Known issue) |
18362.10000 | 2019/07/04 | – | 23 | 4 |
18362.10005 | 2019/07/15 | – | 5 | 5 |
18362.10006 | 2019/07/17 | – | ↑ | ↑ |
18362.10012 / 18362.10013 | 2019/08/08 | – | 39 / 9 | 3 / 3 |
18362.10014 / 18362.10015 | 2019/08/19 | – | 0 / 4 | – |
18363.327 | – | 2019/08/26 (Seeker 10%) | – | – |
18363.329 | – | 2019/08/29 (Seeker 10%) | 2 | – |
18363.329 | – | 2019/09/05 (Seeker 100%) | ↑ | ↑ |
18362.10019 | 2019/09/05 | – | 17 | |
18363.385 | – | 2019/09/23 | 17 (KB4517211) | – |
18362.10022 | 2019/09/25 | – | 4 (KB4515384) | 2 (KB4515384) |
18363.387 | – | 2019/09/25 (for 19H1) 2019/09/27 (for 19H2) | – | – |
18363.388 | – | 2019/10/03 | 3 (KB4524147) | 0 |
18362.10024 | 2019/10/16 | (KB4517389) | ||
18363.418 | – | 2019/10/08 (for 18636.388 2019/10/21 (for 18362.10024) | (KB4517389) | 1 |
18363.446 | – | 2019/10/19 | KB4522355 | |
18363.448 | – | 2019/10/20 | KB4522355 |
19H2ビルドがリリースされたのは、当初はSlow ringユーザーのみでしたが、8月下旬からはRelease Preview ringユーザーにも公開が始まりました。Release Previewユーザーには、徐々に対象ユーザーを増やし、Slow ringでの変更点も徐々に反映されていきました。
ビルド番号の18363は、Release Preview ringの当初から使われました。Slow ringでは、当初から18362.100xxの番号が使われていました。
18362.xxxのビルドを18363.xxxのビルドにアップグレードするのは、Release Preview ringで問題なくできました。しかし、Slow ring向けに公開されていた18362.100xxのビルドを18363.xxxのビルドにアップグレードしたい場合は、Slow ringのままではだめで、Slow ringからRelease Preview ringに切り替える必要があります。今後Slow ringでは、18363のビルドにアップグレードされることはなく、18363は飛ばして、20H1にアップグレードされるようです。
今回は、完成したばかりのWindows 10 1909のプレビュービルドについて紹介しました。このWindows 10 1909は、まずは、プリインストールPC向けに利用されます。
既存のWindows 10 1903/1809ユーザー向けにWindows Updateで更新されるのはもう少し先になります。まずは、対象を絞った一部のユーザーから順次Windows 10 1909に上がっていくものと思われます。すべてのユーザーにWindows 10 1909がプッシュされるのは、半年くらいかかるのでしょうか。
以上、完成したばかりのWindows 10 1909のプレビュービルドの紹介でした。