LattePanda Alpha 864sが7月31日に到着しました。 開梱は前回に報告しました。今回は、基板と専用ケースの詳細の紹介です。
基板
基板は、透明の梱包用プラケースをから出します。
基板上面
透明の梱包用プラケースを外した上面です。
左右の端には、通常のパソコンで使われる端子群が配置されています。左側はUSB 3.0端子が3つ、右側には、HDMI端子、LAN端子、3.5mmオーディオ端子、USB Type-C端子です。
下側は、左から、電源LED, D13 LED、ヘッダピンのレセプタクル(主にPC用の端子)、電源入力コネクターです。D13 LEDは、ArduinoのD13端子につながれており、ArduinoからLEDを光らせることができます。
LattePanda Alphaへの電源の供給は、以下の方法があります。
- ヘッダピンのレセプタクル( 基板手前のレセプタクルの一番右側の4ピン)
- 電源コネクター(基板手前の右端にある4ピンのソケット)
- USB Type-C端子(基板右側端の一番下の端子)
です。
USB PD(パワーデリバリー)のACアダプターがあるならUSB Type-C端子から電源供給するのが容易です。付属していたACアダプターがUSB PD 45Wに対応したものです。
USB Type-C以外の端子から電源を供給するときは、12Vの電圧で供給します。標準は12Vとなっていますが、実際には、10Vから15Vの範囲で供給すればよいようです。ただし、36W相当が必要なので、12Vの場合で3Aぐらい供給できる電源をつなぐ必要があります。
基板を180度回転した撮影したものです。下側一番左側の小さなボタンは電源ボタンとなります。その右隣にはFAN用の電源があり、FANにつながっています。こちらのヘッダピンのレセプタクルは、主にArduino用の端子となります。下側の一番右端には、Arduino用のリセットボタンがあります。
FANには、文字が印刷されています。
- MODEL: Alpha
- CPU: M3-7Y30 RAM: 8GB
- Designed in China
となっています。
CPUが第8世代のM3-8100yではなく、第7世代のM3-7Y30と印刷されています。BIOSを起動してCPUを確認すると、実際には第8世代のM3-8100yが使われていました。FANは、古いCPU名を印刷済みの在庫品が使われているようです。
基板裏面
基板の裏面です。M.2の端子は二つ付いています。ケーブル(FPC: フレキシブルプリント基板)をつなぐコネクタが、上側に二つ(タッチパネル、ディプレイ(eDP))あります。
右下側には、WiFi 802.11ac/Bluetoothのモジュールがあり、アンテナ端子が二つあります。
下側中央には、白色の10Pコネクターがあります。これは、LiPoバッテリーをつなぐことができるコネクターです。同梱のユーザーマニュアルには情報がありませんでした。詳細はWEBサイトのみのようです。
LAN端子は、基板に切り込みをいれて、基板の下側まではみ出して使うことで、基板全体の厚さを薄くなるようにしています。
上側のM.2端子
M-Keyで、NVMe/SATA/PCIe x4が使えます。固定用ねじの位置は、Type 2280用のみです。
下側のM.2端子
E-Keyで、PCIe x2/USB 2.0/UART/PCMが使えます。固定用ねじの位置は、Type 2280用がとType 2242用があります。
基板の側面(長手側)
次は、基板の側面を確認します。
基板の長手側の側面は、両側ともヘッダピンのレセプタクルが大部分を占めています。片側は大部分がArduinoの端子で、もう片側はPC端子となります。
Arduino端子面側
Arduino端子面側は、左から、電源ボタン、FANコネクター、ヘッダピンのレセプタクル(Arduino端子、ICSP端子、BIOS端子、電源端子)、RTC用電池(CR927)、Arduinoリセットボタンとなります。こちらの電源端子は、3.3V/5V電源をLattePandaから外部に取り出すことができます。
PC端子面側
PC端子面側は、左から、電源LED、D13 LED、電源スイッチコネクター、ヘッダピンのレセプタクル(PM/I2S/I2C/RS2332/USB/DC in(電源入力))、電源入力端子となります。こちらの電源端子は、12Vの電源(実際には10V-15Vが可能)をLattePandaに入力するためのものです。
基板の側面(短手側)
基板の短手側の側面は、PC用の標準的な端子が大部分を占めています。
片側は大部分がArduinoの端子で、もう片側はPC端子となります。
LAN/HDMI端子側
こちら側は、左から、USB Type-C、オーディオ端子(3.5mm)、LAN端子、HDMI端子です。標準的な端子のみで、特に変わったところはありません。
USB端子側
こちら側は、USB 3.0の端子が3つあるだけです。標準的な端子です。
マニュアル
マニュアルも添付されていました。簡単なマニュアルで、すべて英語です。
内容的には、
- 同梱物一覧
- 仕様
- 使用上の注意
- 起動方法
- FAQ
- カスタマーサービスについて
- 基板レイアウト(表)
- 基板レイアウト(裏)
となっています。このマニュアルは、LattePanda AlphaとLattePanda Deltaの兼用になっているので、記載事項が混ざっているので注意が必要です。
また、CPUの変更が決まる前(Alpha Sシリーズの前)に作成したマニュアルのようで、仕様のところに書かれているCPUは、第7世代のm-7y30となっています。
Titan Case (チタンケース)
今回は、専用のTitan Case (チタンケース)も購入しました。このケースの詳細も確認します。
上面・裏面
まずは、閉じた状態での、上面、裏面です。
上面は、純正FANの空気の流れを妨げないように、換気用の穴があります。純正のFANを使っている限りにおいては、空気の流れを気にする必要がありません。
裏面は、ねじ穴が二つあり、LattePanda Alphaの固定用に使用することができます。
側面(短手側)
短手側の側面です。両側ともPCの端子が使えるような形で穴が開いています。また、上面側、裏面側の境目には、換気用のスリットも用意されています。
側面(長手側)
長手側の側面です。電源ボタンはケースを外さなくても押せるようにボタンとなっています。タッチパネルやディスプレイ(eDP)用のケーブル(FPC: フレキシブルプリント基板)を外に出す穴もあります。また、microSDも外部からアクセスできるようになっています。
これらの外側の概要から分かるように、ヘッダピンのレセプタクルは外部からアクセスできません。ケースを使うときはその点はあきらめるしかないようです。ケースを使った場合は電源の供給もUSB Type-Cに限定されます。(この部分に間違いがありました。2020年4月17日訂正し、レセプタクル部分が取り外せる写真を追加ました)
ケースを使用した状態でそれらのピンを使いたくなったら、3Dプリンターで、独自のケースを作成しようと思います。その時までに、LattePandaの3Dデータが公開されていると嬉しいです。
2020年4月17日訂正
kyong6様から情報をいただきました。ケースのヘッダピンのレセプタクル部分は取り外せるようになっていました。そのため、外部からアクセスできないというのは訂正させていただきます。私も確認したところ、以下の写真のように取り外せました。
内側
ケースの内側です。
基板の固定には、四隅のねじ穴を使います。
中央の丸い部分や、短手側の側面となる写真の上下部分には、換気用のスリットがあるのがわかります。
チタンケースには、LattePanda固定用のねじも同梱されていました。
また、専用ケースだけあって、ケースの内側には、アンテナを張り付ける位置も明示されていました。
以上、LattePanda Alphaの各部分の詳細と専用チタンケースの詳細の紹介でした。
今さらですけど、「ヘッダピンのレセプタクルは外部からアクセスできません」とありますが、Arduino側、PC側どちらのヘッダピンのあるところもケースの上面が細長くはずせるようになっていますよ。
kyong6様、情報ありがとうございます。私も再確認したところ、ケースのレセプタクル部分は蓋を取り外すことができました。記事を訂正し、取り外した状態の写真も追加しました。