2018年に購入した3Dプリンターを使っていましたが、調子が悪いので、分解してみることにしました。
3Dプリンター
3Dプリンターは2018年に購入したものを、ずっと使っています。使い始めてもう4年間になります。
3DプリンターはFLASHFORGE Adventurer3という機種を使っています。
FLASHFORGE Adventurer3
当時、FLASHFORGE Adventerer3は税込69,768円でしたが、今は値下げされて税込47,850円のようです。
2018年当時、3Dプリンターは、組み立てキット形式のもっと安いものもありましたが、箱型の完成品としては、FLASHFORGE Adventerer3は安い部類だったと思います。
FLASHFORGE Adventerer3の仕様は、FLASHFORGEのサイトから引用すると以下です。
メーカー | FLASHFORGE |
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モデル名 | Adventurer3(アドベンチャー3) |
型番 | FFA-103 |
JANコード | 4580495403099 |
対応フィラメント | ABS,PLAなど |
使用可能ノズル | Adventurer3/3X/3S/3Lite ヒーター付き0.3mmノズル Adventurer3/3X/3S/3Lite ヒーター付き0.4mmノズル Adventurer3/3X/3S/3Lite 0.4mm 265℃ノズル |
フィラメント | 収納式(500g) |
保証 | 2年 |
プリント最大サイズ | W:150×D:150×H:150mm |
ヘッド数 | 1 |
冷却装置 | ターボファン1つ + 庫内温度調整ファン1つ |
プリントタイプ | FFF(熱溶解積層法) |
対応データー形式 | 3MF,STL,OBJ,FPP,BMP, PNG,JPG,JPEGなど |
プリント方式 | シングルヘッドプリンティング |
積層ピッチ | 0.05mm~0.4mm |
モデルデザイン | デスクトップ ボックス型 |
ノズル径 | 0.3~0.4mm |
本体サイズ | W:388×D:340×H:405mm |
プリント速度 | 10-100mm/s |
本体重量 | 9kg |
ソフトウェア | FlashPrint(日本語) |
本体素材 | プラスチック(Alloy)+合金 |
PCシステム環境 | Linux, OSX, Windows7/8/10 |
内部照明 | LED |
電源 | AC100-240V, 50/60H |
ホットエンド | 240度まで |
消費電力 | 150W |
エクストルーダー | ボーデン式 |
本体メモリ | 8G(ファイル保存機能) |
プラットフォーム | 軟性プラットフォーム(100度まで加熱可能) |
本体操作方式 | WiFi接続、フラッシュメモリ、イーサネット |
ノズル交換 | ワンプッシュ交換 |
マニュアルダウンロード | 該当機種のマニュアルをダウンロードしてください。 マニュアル(日本語) |
サポート | 修理の流れとお申し込み方法 |
付属品 | 3Dプリンター(本体)、電源ケーブル、PLA クリアレッド 250g |
調子が悪い
長らく問題なく使用できていたのですが、今年に入り、調子が悪くなってきました。
フィラメントの残りが少なくなり、交換しようとしたときに致命的になりました。フィラメントが最後まで入りません。ヘッドにつながるフィラメント ガイド チューブ終端までは入るのですが、チューブがヘッドにつながっている部分から先が入りません。その結果、プリントしようとしても、フィラメントが供給されず、プリントされません。
分解して状態を確認
フィラメントが最後(ヘッドの先端)まで入らない原因を探るために、ヘッドにつながっているチューブを外します。
フィラメント ガイド チューブの先端はかなり傷が入っています。もう少しで、傷がチューブ内側に達して切れそうです。使用していた4年間でフィラメントの押し出し圧力がかなりかかっていたようです。
この状態であると、いつチューブが切断するかわからないので、チューブを新品に交換するか、少し短くになってしまいますが先端を切断して再利用する必要がありそうです。
ただ、チューブ内部は特に詰まっておらず、フィラメントがヘッドの方まで入らない問題の原因となる部分はありません。
チューブの接続コネクタ側が怪しいので、ヘッドを分解します。
3DプリンターのAdventurer3は、利用者によるメンテナンス作業のために、ヘッドは簡単に分解できるようになっています。数個のネジとFFCケーブルを外すと容易に分解できます。
チューブジョイントが破損
チューブジョイントのあたりでフィラメントが先に進まない感じでした。そこで、チューブジョイントをヘッドから取り外してみると、チューブジョイント内部に金属製の障害物があり、フィラメントが先に進まないようでした。
チューブジョイントが詰まって使えない状態だったので、原因を探るべく、チューブジョイントをさらに分解してみました。黒いプラスチックの部品を取り外してみました。
すると、チューブジョイントの中から、以下の写真のように金属製のフックみたいなものがバラバラとでてきました。実際には、もう一つくらい破片があったのですが、落としたため、その後見つけることができませんでした。
金属製のフックみたいなものは、想像するに、もともと円形の形をしており、黒いプラスチックのボタンのばね&チューブストッパーとして機能していたものと思われます。それが、長年の使用によりストレスがかかり、割れてしまったと思われます。割れたことにより、筒の中央にまでその部品が移動して、フィラメントが先に進まなくなっていたようです。
チューブジョイントは交換が必要なことが確定しました。
チューブジョイント固定パーツが破損
チューブジョイントをヘッドから外したとき、ヘッド側のチューブジョイント固定パーツも破損していることに気づきました。
以下の写真です。
ネジ受け部のプラスチック下側が割れているのがわかります。これが割れていると、チューブジョイントの締め付けがちゃんとできません。
チューブジョイント固定パーツも交換が必要なことが確定しました。
修理に必要な交換部品
分解調査の結果、いくつかの部品にガタがきており、今後も3Dプリンターを利用するためには、修理が必要なことがわかりました。
FLASHFORGE Adventurer3は、2年間保証ですが、4年間使用しているので当然保証期間は過ぎています。
この3Dプリンターに限らず、保証期間が過ぎた電気製品は、自分で修理することを基本としています。自分で修理するときにネックになるのは、修理部品の確保です。修理に必要な部品が汎用部品であれば、容易に入手が可能です。しかし、修理に必要な部品が専用品であった場合に、入手が困難な場合が多いです。
今回のFLASHFORGE Adventurer3の修理に必要な部品は、以下の通りです。
- フィラメント ガイド チューブ
- チューブ ジョイント
- チューブ ジョイント固定パーツ
この3つの部品が必要です。
ひとつめのフィラメント ガイド チューブに関しては、短く切断することで再利用可能であれば、入手は必要ありません。ただ、入手が必要となっても、チューブの径と肉厚、長さ、同じで、強度が同等以上あれば、汎用品も利用できそうです。
後者の二つは、完全に専用品です。この部品が入手できなければ、自力修理はあきらめるしかありません。この場合は、FLASHFORGEに有料修理をお願いすることになります。
修理用部品の入手
さて、FLASHFORGE Adventurer3の修理用部品は入手できるのでしょうか?
結論から申し上げますと、入手できます。3Dプリンターの構成部品のほとんどが入手できます。この修理用部品の入手のしやすさはFLASHFORGEの製品を使っていた良かったと思いました。
修理用部品は通常のFLASHFORGEのオンラインストアから購入できます。
オンラインストアの右上の「部品」というリンクをクリックすると、機種選択画面になります。
Adventurer3シリーズをクリックすると、以下のようにAdventurer3シリーズ用の部品のみに絞り込まれます。
フィラメント ガイド チューブ、チューブジョイント固定パーツ、チューブジョイントのどれも販売しています。修理用部品が入手できるので、自力修理が可能です。
なお、チューブ ジョイントは、Adventurer3に使われていた従来型と、新型の2種類があるようです。どちらも、すべてのAdventurer3シリーズで利用できます。新型は、一度固定するとフィラメント ガイド チューブの取り外しがしにくくなりますが、壊れる要素がなさそうなので、こちらを使った場合、今後は修理のための交換は不要になりそうです。
これらの部品を購入して、Adventurer3を修理しようと思います。
今回は、4年間使用し、調子が悪くなったAdventurer3の分解と原因調査の投稿でした。
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